[田山/寺社]薬師神社(Yakushi Shrine)

諏訪神社観音寺の前の道路を奥へ行くと、四つ辻があり、そこを川が流れています。

 

 

橋を渡ってすぐ、川沿いに入っていきます。

 

 

すぐに、小さな祠と鳥居が見えてきます。

 

 

薬師神社は、「かさがみさん」とも呼ばれています。「かさ(瘡)」とは、「皮膚にできるできもの・はれものなど」のことをいいます。「できもの」や「はれもの」ができると、ここにお参りします。昔は本殿などもありましたが、今はひっそりしています。

 

 

祠の後ろには、小さな鳥居と、ご神木、その奥に小さな石塔があります。現代では、「かさ(瘡)」ができると、いい薬もありますし、医学的な対処ができます。そのような手段がなかった時代、瘡神さんは、いったい、どれほどの病を癒してきたことでしょう。現代の私たちを静かに見守って下さっているでしょうか。

 

 

名所でも旧跡でも無いこんな所を紹介して?と叱られそうですが、あえて紹介したのは訳があります。

一般庶民にとって、医学も科学も未発達の時代に病気や出産、自然災害から命を守り生活を豊かにする方法は、神仏に頼ることしかなかったのでしょう。立派な寺や神社は造れなくても、小さな祠(ほこら)を建て、自然の巨岩や樹木を神に見立てて、心を込めて願いや夢を託したのでしょう。全国には大小8万を超える神社、それよりも多いお寺があると言われています。この神社もそのひとつです。