南山城村ってどこ?

京都府東南端に、京都府下でたった1つの村があります。京都市から1時間ほどの距離です。

京都府、滋賀県、三重県、奈良県がちょうど接するあたりに位置します。ずいぶんへんぴな所と思われるかも知れませんが、関西の真ん中あたりになります。大阪市、奈良市、京都市が1~2時間ほどの近さです。さらに、三重県側へは、忍者や芭蕉で有名な伊賀市が隣接します。滋賀県側へは、陶器で有名な信楽町が隣接しています。

色とりどりの文化や歴史がひしめくこの地は、古代より、木津川を利用した交通網が発達し、奈良・京都といった都へ木材などを供給してきました。ごく短期間ですが、信楽には紫香楽宮(しがらきのみや)、加茂町には恭仁京(くにきょう)という都がありました。

鎌倉時代末には、南山城村のとなりの笠置町で、後醍醐天皇 vs 鎌倉幕府の激しい戦闘がありました。南山城村にも、後醍醐天皇にまつわる伝説やスポットがあります。

現在は、南山城村は、隣の和束町とならんで、宇治茶の主要な産地です。南山城村を含む12市町村が、2015年に日本遺産第1号「日本茶800年の歴史散歩」として登録されました。とりわけ南山城村は、茶の産地賞を18年連続で受賞するなど、高い評価をいただいています。2017年には、「道の駅 お茶の京都 みなみやましろ村」がオープンし、多くの方に茶に親しんでいただこうと努力しています。

南山城村は、あまり標高の高くない山々がつらなる、木津川の両岸を中心とする農村です。茶を中心とする南山城村では、穴場のような魅力的な観光スポットがいくつもあります。美しい里山風景のなかで、都市にいてはできない体験をしていただきたいと思います。

木々のささめきが、鳥の鳴き声が、満天の星が、森を抜けてくるさわやかな風が、呼んでいます。さあ、南山城村へ行きましょう!