[高尾/寺社]春日神社(Kasuga Shrine)

名張川の西側の府道を南へ向かうと、高尾公民館を左に見ます。通り過ぎて400mほどで右に折れ、急坂を上ると春日神社です。高尾区の氏神です。

 

 

坂の上には、きれいに整えられた参道が伸びています。石鳥居の脇に百度石と、手水舎があります。百度石は、願かけのために、神社の入口から拝殿までの間を百遍往復して参拝するための目印として置かれたものです。

 

 

石鳥居の奥に、朱の鳥居があります。そこが拝殿です。

 

説明板より
春日神社 由緒記

 

御祭神 天児屋根命 天手力雄命

 

当社は、今を去る三百二十年の昔、南都春日社より春日大神を勧請し、名張川の畔に御社を創り鎮め奉ったと伝えられている。旧記はないが、現存する器具其の他により、元禄享保年間には祭儀が厳修されていたことは明白である。高山ダム建設により水没の運命に遭い、昭和四十二年現在地に移転され今日に到る。

 

春日信者 宮司 撰文 昭和六十一年十一月吉日

 

 

拝殿の右側に雌雄の鹿が彫られた石碑があります。上部に雲上の太陽と、左右に紅葉が刻まれています。明治43(1910)年に奉納されたと記されています。奈良・春日大社で鹿が神の使いとされていることによると思われますが、このような石碑は全国的に見てもあまり例がありません。

古代から中世にかけて高尾は田山と同様に奈良・興福寺の荘園であったことから奈良春日大社との関係も深かったのでしょう。