[田山/寺社]観音寺(Kannon Temple)

諏訪神社の東隣に観音寺があります。下の写真は、観音寺から諏訪神社を見た様子です。

 

 

庫裡の奥に、本堂が見えます。長谷寺の末寺で、十一面観音立像を本尊としています。境内には古石塔が多く残り、歴史の古さを偲ばせています。室町時代初期の建立ではないかと考えられています。現本堂は昭和47(1972)年の新築です。

十一面観音立像は長谷観音の形式を取る木造の十一面観音立像で、像髙38.1cmの小さな像です。長谷観音を表す錫杖(しやくじよう)は欠損してありません。室町時代の1472(文明4)年の制作と考えられています。

大日如来座像は一木造りで漆を塗った上に金箔を張り付けた漆箔という造りの像髙47.8cmの小さな像です。顔幅が広くあごが張った様子は重厚ながあり大日如来に相応しい表情で沈静な感じが漂います。制作は10世紀の平安時代と考えられ、北大河原・春光寺の薬師如来立像と同じく杣の庵寺で修行した真言宗の僧が個人的に持つ念持仏と考えられています。明治に観音寺と合併した華将寺の仏像とされています。

 

 

本堂扉横には、次のように記されています。

 

立て札より
真言宗豊山派 円通山観音寺

ご本尊 十一面観世音菩薩

ご真言 おんまかきゃろ にきゃそわか

 

 

本堂前には弘法大師像。

 

 

墓地頂上には鐘楼があり元華将寺の鐘があります。明治の合併により観音寺の所蔵となりました。その左20mの所に二基の二十三夜待板碑があります。講と碑については高尾のメダマさんを参照下さい。