[北大河原/石仏]中山峠の地蔵石仏(Jizo on Nakayama Pass)

大河原駅から府道を西に歩くこと7分で国道163号線の信号に出ます。

 

 

国道を左に100mで笠置町総合グラウンド門前に出ます(下の写真)。笠置町と南山城村の町村堺にあたります。国道を走行する車に注意してください。

 

 

 

上の写真の左側に笠置町総合グラウンドの正門があります。写真の上が石仏のある場所です。写真は笠置側から見たものです。上の木の下にお地蔵様が立っておられます。地蔵様にお会いするには、車に気をつけて国道を東に10メートル歩いたところに道があり、そこを上ります。

 

 

道は、地主で管理者の中崎さんが除草して下さいました。道幅は狭く、所々崩れていて歩きにくいです。足を踏み外せば転落します。こけるとササの切り株でケガをします。距離は少しです から細心の注意を払って登って下さい。登り切ると大きなクヌギの木の下でお地蔵様が待ってくれています。

 

 

お地蔵さんは花崗岩製で総高132㎝、首のところで折れています。像高は95.5㎝で右手は下に垂れ、左手には宝珠をのせている古い形式の地蔵さんです。室町時代以降の地蔵像は右手に杖を持っておられます。顔は摩耗して表情は読み取りにくいですが穏やかな雰囲気が感じられます。像の右側に銘文があり「永仁三(1295)年二月二十四日願主沙弥月秀」と書かれており、鎌倉時代末につくられていたことがわかります。

 

 

ここは奈良時代以前からの古い街道でした。地元の人々、修行僧、戦に行く武士たち、大名行列、商人、旅人などの安全を見守って下さったことでしょう。今はJRの列車や国道163号を走る自動車の行き来を眺めつつ「夜もおちおち眠れませぬ」と時代の大きな変化にため息をおつきかも知れません。

原稿作成のために久しぶりにお地蔵様にお目にかかろうと出かけましたが長らくお参りの人も無かったのでしょうか道はササに侵食されて分からなくなっていました。お顔も雨風にさらされて風化が激しいです。今後どのように保存し、多くの皆さんに見てもらえるようにするか考える必要があります。

 

 

上りよりも下りの方が、足をすべらせやすいです。足下に十分気をつけてください。帰りは来た道を大河原駅まで戻ります。車にはくれぐれも注意をして下さい。車で来られた方はグラウンド使用者の邪魔にならないよう駐車して下さい。