村を歩く方へのお願い

道路を歩くとき

村の中の道路は、車道と歩道が分かれていない箇所がほとんどです。舗装されている道路は、自動車も通行します。おおぜいで道路いっぱいに広がって歩いたり、道路の真ん中を歩くことは、おやめください。交通事故の危険もありますし、迷惑にもなります。

歩きスマホが危ないことも、都会と同様です。

道路以外、ほとんどが個人の敷地(所有林)です。案内のあるところ以外、むやみに立ち入らないよう、お願いします。

自然を傷めない

美しい花が咲いていたり、珍しい生き物がいたりします。それらは、自然の生態系の一部です。自然をいためるような形で植物を採取したり、動物や昆虫を捕獲したりすることは、原則として、おやめください。

春には、ワラビなどの山菜もでます。ワラビが生えているところは、ほとんどが個人の所有地です。許可なしに山菜の採取はおやめください。山菜を採取される方々が、農地を荒らしたり、田の畦(あぜ)を壊したり、ゴミを捨てたりなどの問題が生じています。

危険な生き物について

南山城村周辺には、熊は棲息していません。それ以外の、日本の里山にいる動物や昆虫は、たいがいいます。大型の動物では、鹿と猪が多くいます。鹿や猪に出会っても、人間を襲うことはありません。走って逃げず、落ち着いて静かにその場を離れて下さい。

マムシはふつうに、どこにでもいます。しかし、村に住んでいる人でも、マムシにかまれたことのない人がほとんどなので、心配はいりません。足もとに気をつけていればだいじょうぶです。マムシにかまれるのは、マムシをふんだり、マムシの上にすわったり、草むらに手を伸ばしてマムシをつかんだりしたときです。何もしなければ、すぐそばにマムシがいても、人を襲うことはありません。マムシは、模様が落ち葉に似ています。山道を歩く時は、足もとに気をつけて下さい。足もとが見えない草むらには入らない方がいいです。マムシがいるのは、4月~10月です。11月以降は、いません。

落ち葉の上のマムシ

スズメバチも気をつけて下さい。キイロスズメバチなど、小型・中型のスズメバチは、都会にもたくさんいます。村でとくに気をつけて欲しいのは、オオスズメバチです。体長4~6センチほどもあり、凶暴です。とはいえ、マムシと同じで、すぐそばにいても、人を襲うことはありません。怖いのは、巣に接近するときです。オオスズメバチの巣は、巨大なので、地面の下か、大きな木の洞などに巣をつくります。人間からはわかりにくいです。巣の近くでは、偵察要員がうろうろしています。巣に近づくと、歯をカチカチ鳴らしながら警告を発します。その時、静かにその場を立ち去れば、なんともありません。スズメバチは、4~7月ごろは、女王が単独で、あるいは少数の部下と小さな巣をつくりながら一生懸命メンバーを増やしています。8~10月は、巣が巨大化し、危険度が増します。

木のミツを吸うオオスズメバチ

危険な生き物への対策

最も危険な生き物は、人間でしょう。何もしなくても、悪意を持って襲うことがありますから。自然界の生き物は、そのようなことはありません。静かにその場を離れればだいじょうぶです。

山道を歩く時は、単独行動をさけてください。携帯電話が通じない箇所もあります。

マムシやスズメバチ、その他、虫への対策として、ポイズンリムーバーが有効です。1000円ぐらいから、様々な種類のものが売られています。針のない注射器のような形をしており、患部にあてて毒を吸い出す器具です。噛まれたり刺されたりした時、ポイズンリムーバーで処置をすれば、大幅に症状が小さくなります。

何カ所か、滝があります。10~20メートルぐらいの落差で、それ以上大きな滝はありません。どの滝も、自然のままで、安全のための設備がありません。滝の頭(落ちるところ)に出る滝もあります。

滝は岩盤でできており、濡れている岩は氷のようにツルツルすべります。滝に近づいて岩盤に立つことは危険です。滝の近くでは、絶対に無理をしないよう、お願いします。また、1人では滝へ近づかないで下さい。

濡れた岩盤はたいへんすべりやすいです

自動車で来られる方へ

村内では、センターラインのない道路も多くあります。歩行者や自転車も、車道を通行します。スピードをひかえ、安全運転をお願いします。

駐車場はあまりありません。自動車を短時間駐車できるスペースは、あちこちにあります。交通の障害にならないよう、住民の迷惑にならないよう、ご利用下さい。農地(茶畑、田など)の出入口には駐車しないで下さい。

舗装していない道へ乗用車で進入すると、立ち往生する可能性があります。