お茶を知ろう!

お茶のはなし

「夏も近づく~八十八夜~♪」という歌を、聞いたことがありますか?茶摘み唄です。
立春(2月3日)から数えて88日目、5月2日あたり、お茶の適採期(収穫によい時期)を唄っています。
香りのよい「新茶」が採れる時期が近づくと、お茶農家さんの勝負時。山城地域では4月頃から町中がソワソワしだします。

お茶の収穫

お茶はツバキ科の常緑樹。葉を摘んでも新しい芽が出てくるので、1年に2~3回収穫を行います。1番茶は4月下句~5月下旬、2番茶は6月下旬~7月上旬、秋番茶が9月下旬~10月下旬です。

お茶の種類

緑茶と一口に言っても、煎茶・玉露・抹茶・かぶせ茶・ほうじ茶・玄米茶など、たくさんの種類があります。緑茶は発酵させずに作るもので、同じお茶の葉を発酵させると紅茶に、半発酵させると烏龍茶になります。

宇治茶

宇治茶というと、宇治市で作られているように思うかもしれません。京都府・奈良県・滋賀県・三重県の4府県で生産されたお茶のうち、京都府内のお茶屋・問屋さんが京都府内で宇治地域に由来する製法で仕上加工した緑茶を、宇治茶と呼びます。
山城地域の和束町・南山城村は、京都府産のお茶のうち、約7割を生産しています。

 


覆下園
日光を遮り育てる

露地園 収穫の風
2人刈りの茶刈り機

 


急いで工場へ
発酵(酸化)が進まないよう、急いで工場へ運びます。
※道を歩くときは邪魔にならないよう気をつけます

蒸す
発酵(酸化)を止めるために、茶葉を蒸します。
よく聞く「深蒸し茶」はこの時間が長いということ

あぶる→乾燥
碾茶炉であぶりながら乾燥させ、パリパリの葉(碾茶)
と軸に分けます。碾茶を挽くと抹茶になります

揉む→乾燥
揉みながら乾燥させると、煎茶になります。
覆下園の茶葉を揉むと、かぶせ茶・玉露になります
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日本茶の歴史

鎌倉時代~南北朝時代

○栄西(ようさい、臨済宗の開祖)が中国の宋から帰り、お茶を飲む習慣を広める
「茶は養生の仙薬なり」『喫茶養生記』→お茶は最初、お薬として伝わってきました
○明恵(みょうえ)が栄西から分けられた茶種を京都の栂尾、宇治などに植え始める。
宇治茶栽培のはじまり

室町~安土桃山時代

宇治茶ブランドの確立
○覆下栽培(現在の碾茶栽培方法)が始まる
○千利休らにより茶の湯が完成

江戸時代

○宇治田原湯屋谷の永谷宗円が、煎茶の作り方を生みだす
宇治茶製法(青製煎茶法)の誕生→身分の高い人の飲み物だったお茶が、庶民にも身近な存在になりました
○玉露の作り方が生み出される
○日米貿易で、茶が生糸と並ぶ重要な輸出品に
お茶の栽培が全国に広がる

明治~昭和時代

○静岡に集団茶園が形成される
○茶業の機械化、品種改良などが進む
○国内消費の増加
日本茶といえば緑茶(煎茶)のイメージができあがる
○缶入りのお茶の登場

平成時代

○ペットボトルのお茶の登場
○抹茶のお菓子の流行